寝るところがない 2010/09/12__21:08

生活の柄　詩：山ノ口獏　曲：高田渡

歩き疲れては　夜空と陸との　隙間に潜り込んで
草に埋もれては　寝たのです
所構わず　寝たのです

歩き　疲れては　草に埋もれて寝たのです
歩き疲れ　寝たのですが　眠れないのです

近頃は眠れない　
陸（おか）を敷（ひ）いては眠れない
夜空の下では　眠れない　
揺り起こされては　眠れない

歩き疲れては　草に埋もれて寝たのです
歩き疲れ　寝たのですが　眠れないのです

そんなぼくの生活の柄は　夏向きなのでしょうか
寝たかと思うと　寝たかと思うと
またも冷気にからかわれて

秋は　秋からは
浮浪者のままでは眠れない
秋は　秋からは
浮浪者のままでは眠れない

歩き疲れては　夜空と陸との　隙間に潜り込んで
草に埋もれては　寝たのです
所構わず　寝たのです

歩き疲れては　草に埋もれて寝たのです
歩き疲れ　寝たのですが　眠れないのです

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久しぶりの渡さんの歌です。

この唄を聞いて気付いたんですが、現代社会では、どこにも寝る場所が無い
なんてことがママありうるなぁと思いました。

確かに、通天閣の下で寝ているおっちゃんや、動物園の脇にブルーシートを
使って生活しているおっちゃん、橋の下の隙間を利用して、雨風をしのいでいる
おっちゃん、なんてザラにいます。

でも、基本的に違法なんですよね。公共物を私的に占有する、あるいは、私有地を
所有者の許可なく占拠するってことになる。（もちろん。実際の取締り状況の中では、
弾力的に運用されている部分もありますが、法的には違法になります。）

おそらく、海外でも同じ。

てことは、法的に保護されない限り、一度寝る場所を失えば、もう落ち着いて寝れなくなる。

実際は、その辺を社会が受け皿になっており、日雇いや、住み込み、日払マンションなどが
その具体例になりそう。

あまりにも、直感的ですが、綺麗過ぎるのも問題だ。